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雷雨に挑む夜

「アーサーは、雷が怖い?」 淡々と問いかけたのは、窓の外を眺めるプライド様の横顔。夜の部屋を、眠りを邪魔しない程度の薄明かりがぼんやりと照らす。雨粒が打ち付ける窓の外で、一瞬の閃光が走る。そして数秒後の、轟音。けたたましい音に彼女は眉をひそ...
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君の旅路のすべてを愛している。

もしもぼくが神様ならば、君に鳥の世界を与えたい。グリニッジヴィレッジの並木道で、ぼくは立ち止まった。緑の木漏れ日の中、細い小枝に青い鳥が佇んでいた。春の鳥だろうか。名前は思い出せないが、去年も見た覚えがある。巣を作って子育てをしていた。あれ...
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暁の旅路に、こいねがう。

『もしも、違う世界の自分に出会ったら』架空の物語で、時々見かける設定だ。その話を見た時、俺ならどうするだろうかと考えた。一日中、話に花を咲かせるのか。それとも、理解できないと距離を取るのか。どちらにせよ、考えても無駄なことだと結論を出した。...
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ゼノクロスクショ

ゼノクロスクショ 気が向いたときに整理予定
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抱きとめるは誰が花か。

運命なんて、馬鹿馬鹿しい。ベッドの傍らに置かれた薔薇の色に、俺は呆れた溜息をつく。数本の青い薔薇に混じって、赤い薔薇が一輪。真っ白な部屋で、花の色だけがやけに鮮やかだ。ふいに、脳裏に赤い髪の女がよぎる。どうせなら、そっちの赤色を見ている方が...
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踏みつぶすは誰が罪か

欲が、俺を突き動かしていた。食いたかったら奪う。壊したければ踏み潰す。後悔なんて言葉は知らない。最下層の瓦礫とゴミ溜めの世界では、生き残ることこそが最優先。自分のことだけを考えても構わない、そんな暗く心地よい世界だった。どうして今、そんな昔...
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千年先の、ゆびきりげんまん

俺は、この男が嫌いだ。その理由を述べるのは単純だ。『過去に、俺の大事な姉君を貶めたから』。その事実だけで、あの男は国の表舞台から退場するに値する。あの男の宰相という立場を徹底的に潰せるなら、俺はありとあらゆる手段を使うことを厭わない。あの男...
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おまつり

「お祭りで、何をしてみたいか?」レオン王子の私室で、私は思わず問い返した。ケメトは私と同じくきょとんとした顔。レオン王子は笑顔。ヴァルは明らかにめんどくさそうだ。「うん。君達の意見も参考にしたいんだ」「でも、知ってるでしょ? 私達、最下層の...
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降りかさなる霧雨

私はどちらかと言えば、一歩身を引くほうが落ち着く性分だ。貴族にも王家にも関心が持てない性格は、肩書を重視する伯爵家で育った事が一因だろう。この『カラム・ボルドー』の由緒ある名を生かすよりも、大切な誰かを守れる、そんな騎士の道を選んだ。騎士と...